1968年の「飛騨川バス転落事故」を契機に落石対策が積極的に行われてきましたが,落石危険箇所が広範囲に存在することに加え,斜面風化による危険箇所の増加で落石対策が追いつかない状況にあります。そうした中,少子高齢化,人口減少といった社会構造の変化が急速に進み,落石対策に充当できる予算は益々厳しくなっています。
落石に対する安全性を高めてゆくには,落石の発生域,発生要因を精度良く特定し,落石の速度,落石の危険度を合理的に評価した上で,エネルギー吸収性能や耐衝撃性能に優れたコストパフォーマンスの高い落石防護工を採用するなど新技術の活用が必要です。
本講習会では,「落石対策工の設計法と計算例」をテキストとして,落石問題に関する最新の調査結果や研究成果から得られた知見,新技術などに基づき,より実践的な調査・予測・対策工設計について解説しております。
内容・講師:
　・講演概要　【右城　猛講師((株)第一コンサルタンツ)】
　・落石事例と落石調査　【上野将司講師(応用地質(株))】
　・落石の運動　右城　猛講師((株)第一コンサルタンツ)】
　・落石シミュレーション　【森口周二講師(東北大学)】
　・落石対策工の選定と予防工の設計　【加賀山肇講師(日本プロテクト(株))】
　・落石防護ネットの設計　【木下尚樹講師(愛媛大学)】
　・落石防護柵の設計　【小島明德講師((株)ビーセーフ)】
　・落石防護擁壁の設計　【右城　猛講師((株)第一コンサルタンツ)】
　・落石防護補強土壁の設計　【吉田眞輝講師(前田工繊(株))】