1995年1月の阪神淡路大震災以降、地震防災に関連する科学技術や行政の分野は大きな変革を遂げた。地震動に関して、多数の本が出版されているが、初めて学ぶ人々に平易な入門書が少ない。
　本書は、地振動の予測あるいは入力地震動の設定を当面の目標にかかげ、それに至る基礎的な知識や考え方を実例を交えて紹介している。また、大量の関連データをまとめて付録に収録したことも特徴である。
目次
第1章　地震動と地盤被害
第2章　地震波の発生と伝播
　2.1　地震波の種類
　2.2　発震源と地震動
　2.3　層状地盤での地震波の伝播
　2.4　層状地盤での表面波
第3章　地震動の特性
　3.1　強震観測
　3.2　地震動強さの指標
　3.3　地震動特性の支配要因
　3.4　震源域での地震動の強さ
第4章　地震動の予測
　4.1　地震動予測の手順
　4.2　地震活動度の評価
　4.3　地震基盤の設定と地震動の評価
　4.4　地盤特性の評価
　4.5　予測例
第5章　耐震設計と入力地震動
　5.1　耐震設計の手法
　5.2　地震荷重と設計用入力地震動