序　　文
　地盤工学会(旧土質工学会)は,「土質試験法解説(第1集)」を1956年に,「同(第2
集)」を1959年に発刊して以来,試験・調査法とその解説に関する単行本を,およそ10年
ごとに改訂出版してきた.現今,これらは「土質試験の方法と解説(第一回改訂版)」(2000
年刊)および「地盤調査の方法と解説」(2004年刊)として刊行され,広く利用に供されて
いる.
　しかしながら,近年は,技術の進歩が早く,また基準の標準化への要望も高まり,室内
試験・地盤調査法に関する地盤工学会基準(JGS)においても,上記の単行本の改定期にか
かわりなく新規制定や改正が恒常的に行われるようになっている,学会基準の制定・改正
は,学会誌「土と基礎」に公示し,基準素案は学会ホームページに掲載している,このよ
引こ,内容と経緯は案の段階で公示されているものの,会員の意見等に対する検討の結果,
場合によってはその後に修正や変更が加えられることがあり,所定の審議を経て正式に施
行された最終的「成案」の速やかな周知を図る機会が従来はほとんどなかっか.また,利
用者への適切な普及には基準の「解説」が重要な役割を果たすことから,解説についても
早期上梓への期待が大きかった.
　こうした事情から,この冊子シリーズは上記の単行本の補遺版として,順次成案となっ
た最新の学会基準・解説を編集し,発刊するものである.したがって,当冊子の主旨から,
ここに収録した基準と解説は,上記の単行本の次期改訂に際しては本編に収録される予定
である,なお,当冊子シリーズでは,学会基準の「英訳」を収載している.
　最後に,当冊子を編集・刊行するに当たり,担当各委員会および学会事務局の関係各位
のご尽力に深甚なる謝意を表するとともに,当冊子がさらなる進歩・発展に寄与すること
を願ってやまない,
基準部長　深川良一


目次
第1部
礫の最小密度・最大密度試験方法(JGS 0612-2006)
1.　まえがき
2.地盤工学会基準「礫の最小密度・最大密度試験方法」(JGS 0612-2006)
3.　基準
3.1　適用範囲
3.2　試験用具
3.3　試料
3.4　試験方法
3.5　報告
4.　結果の利用と解釈
4.1　代表な測定例
4.2　評価と利用
4.3　相対密度の精度
5.　本基準以外の試験方法
5.1　国内の最大密度試験方法と各構造物への適用
5.2　海外の試験方法と適用
引用・参考文献
データシート記入例


第2部
環境化学分析のための土中ガス試料の直接導入による採取方法(JGS　1941-2005)
環境化学分析のための土中ガス試料の能動的採取方法(JGS　1942-2005)
環境化学分析のための土中ガス試料の受動的採取方法(JGS　1943-2005)