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地盤工学会ショッピングカート/商品詳細 杭の水平載荷試験方法・同解説〔第一回改訂版〕
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カテゴリー
地盤工学会基準書
タイトル
【丸善出版取扱商品】
杭の水平載荷試験方法・同解説〔第一回改訂版〕
ISBN
978-4-88644-086-0
商品コード
211118
サイズ・ページ
B5判 63頁
発行日
2010年05月17日
価格
非会員価格:3,080円 (本体:2,800円+税)
会員特価:2,772円 (本体:2,520円+税)
送料
880円(税込)
詳細内容
【平成22年(2010年)5月10日 第1刷発行】
【平成31年(2019年)1月15日 第2刷発行】
【令和5年(2023年)10月10日 第3刷発行】
ま え が き
1.経 緯
1983年,当時の土質工学会(現在の地盤工学会)により出版された「杭の水平載荷試験方法・同解
説」(以下,旧基準)は,水平載荷試験の計画・実施から試験結果の整理に至る一連の手順を定めた国内
唯一の基準として,制定以来今日に至るまで広く用いられてきた。しかしながら,旧基準は,統一され
た試験方法によって杭の静的耐力・変形性能を求めることに主眼をおいた試験基準となっていることか
ら,近年長足の進歩を遂げた試験方法・計測技術や,普及しつつある新しい考え方に基づく耐震設計法
には必ずしもそぐわないとの指摘もなされるようになった。
一方で,旧基準は簡便で使いやすいという
根強い意見が多かったことも事実である。このような背景を踏まえ,「地盤設計・施工基準委員会」傘
下の(杭の水平載荷試験基準改正に関する検討WG(2005~2006年度)」および「杭の水平載荷試験WG
(2007~2009年度,以下,改定WG)」において検討を重ねた結果,今回,載荷方法の追加など最小限
の改定を行うこととした。2.改定の概要
旧基準のまえがきにもあるように,水平力を受ける杭の挙動は地盤と杭によって一義的に決まるもの
であるが,その結果を設計に反映させるに当たっては上部構造の設計思想の影響を受けることから,ど
うしても杭の水平載荷試験結果の解釈に差が生じがちである。このため,旧基準では,統一された試験
方法を提供することに主眼を置き,その利用法に対する言及は最小限にとどめている。上記改定WG
でも,今回の改定に当たっては同様の立場に立つとの観点から,水平載荷試験に対するニーズや現状で
の問題点・課題の調査を行った。この結果に基づき,改定の方針を以下の諸点においた。
1)杭の水平載荷試験に関する・近年の進展を考慮した内容とすること。
2)杭の設計に関して,土木・建築の分野における方法論の相違を認識しつつも,共通した考え方の基盤を提供すること。3)国際的に見て整合性があり,かつ,優れた基準となること。
改定WGでは,関連した文献や資料の収集・検討,関係団体等で採用している設計基準や指針の確認,諸外国の基準についての情報収集,現在行われている載荷試験の実情についての調査などを鋭意進めてきた。その結果,今回の改定では現行の基準の骨格を大きく変更することなく,載荷方法の追加を主眼とする比較的軽微な改定にとどめることとした。
具体的には,旧基準では,荷重段階ごとの荷重保
持を原則とするいわゆる段階載荷方式のみとなっているのに対し,新基準ではこれに加えて,途中で荷重を保持しないわゆる連続載荷方式を追加した。この他,本文中に明示的には示されていないものの,通常の鉛直単杭に加えて,突出長さの大きい杭,斜杭,組杭・群杭,軸力の作用する杭も適用範囲内とした。さらに,常時の荷重を念頭に置いた長期載荷についても言及することとした。これらの詳細は解説を参照されたい。
一方で,定常加振や衝撃載荷などの動的載荷試験については考慮外とした。これらの試験は,現状では研究の段階にとどまっており,実務で用いられることはないと判断したためである。このことは,土木・建築分野における杭の設計が静的設計にとどまっていることの裏返しでもある。両分野の基礎構造の設計法は変革の時期にあり,将来的には動的設計への対応もなされると思われるが,そのような設計法を確立するための試験結果としても十分役立つ試験法たりうることも念頭においたつもりである。
なお,条文案をまとめるにあたり,杭に関する本学会のもう一つめ代表的な基準である「杭の鉛直載荷試験方法・同解説(2002以下,鉛直基準)」を参考にした。
3.主な改定点
旧基準と比べた主な改定点は以下の通りである。1)適用範囲を,斜杭,組杭・群杭,軸力の作用する杭,杭の回転が拘束された杭,河川内・洋上で行われる載荷試験なども対象とした。それこ伴い,関連する規定を追加した。
2)試験の目的を,確認試験と特性調査試験に分けた。
3)正負交番載荷方式の荷重減少時の荷重速度を,荷重増加時と同じ速度とした。
4)載荷方式として,連続載荷方式を追加した。
5)いくつかの用語を変更した。まず,鉛直基準に合わせ,以下の変更を行った。
・処女荷重→新規荷重
・測定間隔→測定時期
また,旧基準で用いられていた用語のうち,以下の変更を行った。
・載荷様式→載荷型式
・1サイクル→単サイクル
最後に,WGメンバー・執筆者ほか関係各位の多年にわたるご尽力,基準本文・解説案についての査読者・会員からの貴重なご意見,研究発表会のディスカッションセッションにおける発表や討議に参加頂いた皆さまのご協力に対して,衷心より謝意を表する次第である。
2010年5月
杭の水平載荷試験WG
主査 中井 正一
地盤工学会基準「杭の水平載荷試験方法・同解説」
目 次
地盤工学会基準「杭の水平載荷試験方法」
杭の水平載荷試験方法・同解説
第1章 総 則
1.1 適用範囲
1.2 試験の目的
1.3 用語の定義
第2章 基本計画
2.1 基本事項
2.2 試験条件
2.3 試験杭の仕様
2.4 試験装置
2.5 載荷および測定方法
第3章 試験の準備
3.1 実施計画書の作成
3.2 試験杭の位置
3.3 試験杭の設計
3.4 試験杭の施工と養生
3.5 試験装置の設置
第4章 試験装置
4.1 試験装置の構成
4.2 加力装置
4.3 反力装置
4.4 計測機器
4.5 基準点および基準梁
第5章 載荷および測定方法
5.1 載荷方法
5.2 測定項目
5.3 測定時期
第6章 試験の実施
6.1 試験要員の構成
6.2 試験要員の任務
6.3 試験の開始・中断・終了
6.4 現場記録
第7章 試験結果のまとめ
7.1 結果の整理
7.2 結果の利用
7.3 報告書
付 録
付録-1 基準本文の英訳
付録-2 載荷装置の例
付録-3 建築分野での水平載荷試験の取り扱い
付録-4 道路での水平載荷試験の取り扱い
付録-5 港湾分野における水平載荷試験の取り扱い
付録-6 鉄道における水平載荷試験の取り扱い
付録-7 斜杭の軸直角方向の地盤反力係数
付録-8 動的水平荷試験
杭の鉛直載荷試験方法・同解説〔第一回改訂版〕
B5判 271頁
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会員特価:7,227円